home > 平面図学> 基礎⑤

■短辺からの矩形

  • 任意の短辺ABを1辺とする正方形ABCDを描き、辺ADとBCを延長します。
  • 辺ADの長さを1とした場合、対角線ACの長さは2になります。
  • ADの延長線上にAからACに等しい長さの点Eをコンパスで求めて、Eから辺ABに平行な線を引きBCの延長線との交点Fを求めれば四辺形ABFEはABを短辺とする2矩形の出来上がりです。
  • 2矩形の対角線は3です。このような方法で、3,4,5を求めましょう。

2矩形の特長

  • 適当な2矩形を作図します。
  • 2矩形の対角線ACを引きます。
  • ACに対しBより垂直線を引き、それを延長して辺ADとの交点をEとします。
  • Eから辺ABに平行に引いた線EFによって作られる四辺形AEFBは、元の四辺形ABCDと相似形である。
  • 2矩形AEFBの対角線BEに対しAGは垂直線であるから、点Gは辺EFの中点であり、Gを通りAEに平行な直線GHによって作られる四辺形AEGHは2矩形となります。
このように2矩形は長辺を直角に2等分した場合、短辺と長辺との比が1:2で常に一定になります。

この性質を利用して日本工業規格(JIS)では、JIS P 0138 紙加工仕上寸法を2矩形に規定しています。したがって、製図用紙、雑誌、書籍等の形は2矩形になっています。また、日本の代表的な古代建築の出雲大社や法隆寺回廊復元図の2構成は有名です。

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